日本のサッカー界には、若くして注目を集める逸材がたびたび登場します。その中でも特にインパクトが大きいのが「中学生でJリーグデビューを果たした選手」です。プロの世界に中学生という年齢で足を踏み入れることは極めて異例であり、それだけ高い才能とポテンシャルが求められます。
この記事では、これまでに中学生でJリーグデビューを果たした選手について、その特徴やポジション、プレースタイルなどを詳しく解説します。
中学生でJリーグデビューした主な選手
① 森本 貴幸(もりもと たかゆき)
- デビュー日:2004年3月13日
- 所属クラブ:東京ヴェルディ
- デビュー時の年齢:15歳10か月6日(当時のJ1最年少記録)
- ポジション:フォワード
デビュー戦での活躍により、2004年のJリーグ新人王を受賞。
同年5月5日にJリーグ史上最年少ゴールを記録。その後、18歳でイタリア・セリエAのカターニアに移籍しその後も海外でもプレーし活躍しました。プレーの特徴としてはフィジカルを生かしたポストプレーや得点能力の高さが持ち味の選手です。
※森本選手は現役を引退しています。
② 久保建英(くぼ たけふさ)
- デビュー年:2017年
- 所属クラブ(当時):FC東京
- デビュー時の年齢:15歳5ヶ月(中学卒業直後)
- ポジション:ミッドフィルダー(主に攻撃的MF、右サイド、左サイドでのプレーも可能)
特徴としては卓越したボールコントロールとドリブル技術、敵をかわす判断力と冷静さを兼ねそろえており、自らもゴールやアシストもできます。世界トップクラスの技術を持っている久保選手は、Jリーグの舞台に立つ前から海外メディアにも注目されており、その技術の高さとメンタルの強さで順調に成長。現在はスペインのレアル・ソシエダで活躍しており、日本代表の中心選手の一人としても知られています。
③ 福井太智(ふくい たいち)
- デビュー年:2022年
- 所属クラブ(当時):サガン鳥栖
- デビュー時の年齢:15歳10ヶ月
- ポジション:ミッドフィルダー
長短のパス精度が高く、展開力に優れたMF。ロングパスやスルーパスやミドルシュートも持ち味です。さらにボールの奪取力と予測力にも定評でチームのバランスを整える“潤滑油”的な存在でもあります。福井選手は、若くしてJリーグのピッチに立ったものの、急成長を遂げて2023年にはバイエルン・ミュンヘンのに移籍。その後はポルトガルのアロウカに完全移籍しポルトガルリーグで活躍しています。今後の日本代表入りも期待される選手です。
④ 北原 槙(きたはら まき)
- デビュー年:2025年
- 所属クラブ(当時):FC東京
- デビュー時の年齢:15歳7ヶ月22日(J1史上最年少出場記録)
- ポジション:ミッドフィルダー(MF)
中学生ながらトップチームでの出場を果たし、将来が期待されています。高い技術力と落ち着いたプレーが持ち味のMFです。状況に応じたキープ力や決定的なパスを展開力など全てにおいて高水準です。出場した試合ではコーナーキックのキッカーを務めるなどどその高いキック精度はプロリーグでも通用することが証明されました。
中学生でプロデビューすることの意味とは?
中学生でJリーグの公式戦に出場することは、クラブからの高い評価と将来性を示すものです。技術力や戦術理解はもちろん、フィジカルやメンタルの成熟度も求められます。また、Jリーグでは「2種登録制度」により、ユース所属の選手がトップチームの公式戦に出場可能となっており、若手選手の早期育成と実戦経験の場を提供しています。
ポジション別に見る「早熟型」の傾向
中学生でデビューする選手の多くは、MF(ミッドフィルダー)です。これは技術力や判断力を求められるポジションであり、若いうちから頭角を現しやすいためかと思います。
逆に、CB(センターバック)やGKといったポジションは、体格や経験が重要視されるため、中学生でのデビューはほとんどありません。
今後に期待される中学生・若手選手
近年は、Jリーグクラブがアカデミー育成に力を入れており、「10代でプロ入り」する選手も珍しくなくなりました。U-15やU-18の大会でも、すでにトップチームから注目されている選手が数多くいます。
Jリーグでは今後も、10代前半でのデビューが増える可能性があります。サッカーファンとしては、こうした若手の台頭に注目しておきたいところです。
まとめ
中学生でJリーグデビューを果たした選手はごく少数ですが、その一人ひとりが日本サッカー界に大きな影響を与える存在です。若くしてプロの世界に飛び込み、トップレベルの舞台で戦う姿は、多くの人に夢と希望を与えてくれます。
今後も、次なる「スーパー中学生」が登場するのか、要注目です!
最後まで記事をみていただきありがとございました。