ウイングバック(WB/Wing Back)は、現代サッカーを象徴する“超攻撃的サイドポジション” です。
サイドバックとウイング(サイドハーフ)の役割を併せ持ち、守備も攻撃もハイレベルでこなす必要があるため、ピッチ上でもっとも運動量と判断力が求められるポジションの一つといえます。
特に 3バック(3-4-3/3-5-2/3-6-1) を採用するチームでは、ウイングバックの出来が試合結果を大きく左右します。
この記事では、ウイングバックの意味、役割、求められる能力、サイドバックとの違い、そして世界の有名選手まで詳しく解説します。
ウイングバック(WB)とは?基本の意味
ウイングバックとは、ディフェンスとミッドフィールドの間に位置し、サイドを上下動するポジション です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 略称 | WB |
| 位置 | サイドの高い位置(中盤寄り) |
| 主な役割 | サイドの制圧、攻守両面での貢献 |
| 主な採用 | 3バックシステム |
サイドバック(SB)よりも前の位置でプレーするため、攻撃参加の頻度が非常に高い のが特徴です。
サイドバック(SB)との違い
| 項目 | サイドバック(SB) | ウイングバック(WB) |
|---|---|---|
| 基本位置 | DFライン | MFライン |
| 守備比重 | 高い | 中〜低 |
| 攻撃参加 | 状況次第 | 常時参加 |
| 運動量 | 多い | 非常に多い |
| フォーメーション | 4バック | 3バック |
ウイングバックは「守備もできるウイング」と表現されることもあります。
ウイングバックの主な役割(文章化)
① サイドを一人で支配する
ウイングバックは、サイドライン沿いを攻守にわたって一人で担当 します。
攻撃時は高い位置で幅を取り、守備時は自陣深くまで戻って相手を抑えます。
そのため、サイドの主導権を握れるかどうかはWB次第 と言われます。
② 攻撃時の幅と深さを作る
ウイングバックが高い位置を取ることで、相手ディフェンスを横に広げることができます。
また、ゴールライン付近まで侵入することで、マイナスのクロスや折り返し といった得点確率の高いチャンスを演出します。
③ ゴールやアシストに直接関与
サイドバック以上に、ウイングバックは ゴール数・アシスト数 が求められます。
実際に、WBの選手がシーズンで二桁ゴールに絡むことも珍しくありません。
④ 守備時は5バックの一員になる
守備時には下がり、3バック+WBで5バックを形成 します。
相手ウイングへの対応、サイドからのクロスブロックも重要な仕事です。
⑤ 攻守の切り替えを誰よりも早く行う
ウイングバックは、攻撃から守備、守備から攻撃への切り替えを
最も早く行う必要があります。
一瞬の判断ミスが、そのまま失点や決定機につながるため、判断力と集中力 が非常に重要です。
ウイングバックに求められる能力
| 能力 | 理由 |
|---|---|
| 圧倒的スタミナ | 90分間上下動を繰り返す |
| スピード | 攻守の切り替えに必須 |
| クロス精度 | 得点に直結する |
| ドリブル力 | サイドで1対1を制する |
| 守備対応力 | サイドの穴を作らない |
| 戦術理解力 | ポジション調整が重要 |
ウイングバックは「走れる・守れる・攻められる」三拍子が揃った選手でなければ務まりません。
ウイングバックのタイプ別特徴
| タイプ | 特徴 |
|---|---|
| 攻撃特化型WB | ゴール・アシスト量産型 |
| バランス型WB | 攻守ともに安定 |
| 守備寄りWB | サイドの安定感重視 |
| カットイン型WB | 内側に入ってシュート |
チーム戦術によって、
求められるWB像は大きく変わります。
世界を代表するウイングバックの有名選手(5名)
| 選手名 | 特徴 |
|---|---|
| アクラフ・ハキミ(モロッコ) | スピードと得点力を兼ね備えた最強WB |
| テオ・エルナンデス(フランス) | 左WBからゴールを量産する超攻撃型 |
| イバン・ペリシッチ(クロアチア) | 元FWの決定力を持つ万能WB |
| アントニオ・バレンシア(エクアドル) | ウイングからWBへ転向し成功 |
| 三笘薫(日本代表)※WB起用例 | 攻撃的WBとして破壊力を発揮 |
※近年はウイング出身選手がWBで起用されるケースも増えています。
まとめ|ウイングバックは現代サッカーの最重要戦術ポジション
ウイングバックは、
- サイドを一人で支配する存在
- 攻撃の主役にもなれる
- 守備でも5バックを支える
- 最も運動量と判断力が求められる
という、非常に難易度が高く、価値の高いポジション です。
3バックを採用するチームにおいて、ウイングバックの質はそのままチーム力に直結します。
それでは最後まで記事を見ていただきありがとうございました。







